女王クイーン)” の例文
「そうすると、あの善良過ぎるほどのお人良しを云うのですか、それとも、女王クイーンエリザベスの権謀奸策を……あの三人に」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
『さァ、やつだい一のせつへた』と帽子屋ばうしやつて、『其時そのとき女王クイーンあがり、「とき打殺うちころしてるのはれだ!其頭そのあたまねてしまへ!」とさけびました』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
津田の不在から起るこの変化が、女王クイーンらしい気持を新らしく彼女に与えると共に、毎日の習慣に反してむさぼり得たこの自由が、いつもよりはかえって彼女をとらえた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうして万事御台所みだいどころ本位で御機嫌を取っている。妻め悉皆すっかり増長してしまって宛然まるで女王クイーンだね。大きな目をして婆さん染みたところはトランプの女王クイーンに能く似ているだろう
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
自ら女王クイーンであるような気がし、小鳥の歌うのを聞き、冬のこととて金色に輝いた空を見、樹木の間に太陽をながめ、くさむらの中に花をながめ、名状し難い喜びのうちに我を忘れて酔った。
そして艇は、女王クイーンシャーロットランドを後に、北航をはじめたのであったが、まもなく艇首をカムチャツカに向けた。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
自分等じぶんらる三ぐわつ喧嘩けんくわをした——丁度ちやうどれが狂人きちがひになる以前まへさ——』(三月兎ぐわつうさぎはう茶匙ちやさじして)——『それは心臟ハート女王クイーンつてひらかれた大會議だいくわいぎがあつて、わたしういふうたうたつたときでした ...
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「いずれでも差支さしつかえなしか。とにかく女王クイーンの冠じゃない。ねえ甲野さん」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なにしろ、グレーテさんはじめ四人の人達の意志が、それには少しも加わっていないのですからね。ところで、こういう女王クイーンアン時代の警句を御存じですか。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それが、西経一三三度二分、北緯五十二度六分、女王クイーンシャーロットランドを遠望する海上であった。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)