壓伏あつぷく)” の例文
新字:圧伏
うだ、お前はこれでもだ、體の強壯なのを自慢として、俺を輕侮けいぶする氣か。青い顏は、必ずしも紅い顏に壓伏あつぷくされるものぢやないぞ。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
一方いつぽう屋外おくがい避難ひなんせんとする場合ばあひおいては、まだきらないうち家屋かおく倒潰とうかいし、しか入口いりぐちおほきな横木よこぎ壓伏あつぷくせられる危險きけんともなふことがある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
で思切つて此の一家内かないのむほん人を家から放逐ほうちくするだけの蠻勇ばんゆうも無かツた。雖然家は周三よりも大事である。結局周三を壓伏あつぷくして自分の考に服從ふくじゆうさせやうとした。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
とつてかへしてたすさうとするうち主要動しゆようどうのために家屋かおく崩壞ほうかいはじめたので、東湖とうこ突差とつさ母堂ぼどう屋外おくがいはうした瞬間しゆんかん家屋かおくまつた先生せんせい壓伏あつぷくしてしまつたが
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
しかしながらいづれの場合ばあひでもさうであるとはかぎらぬ。屋外おくがいせまくて、もし家屋かおく倒潰とうかいしたならばかへつてそのために壓伏あつぷくされるような危險きけんはなきか。これが第一だいゝち考慮こうりよすべきてんである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)