名作めいさく)” の例文
東京とうきやうてから、自分じぶんおもひつゝもみづかかなくなり、たゞ都會とくわい大家たいか名作めいさくて、わづか自分じぶん畫心ゑごころ滿足まんぞくさしてたのである。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
これしからん、無礼至極ぶれいしごくやつだ、なん心得こゝろえる、これほどの名作めいさくの詩を、詩になつてらんとは案外あんぐわいうも失敬しつけいな事をまうやつだ、其分そのぶんには捨置すておかん、入牢じゆらう申附まうしつける。
詩好の王様と棒縛の旅人 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
老爺ぢいさけぶ、……それなるは、黄金こがねしやちかしらた、一個いつこ青面せいめん獅子しゝかしらけるがごと木彫きぼり名作めいさくやぐらあつして、のつしとあり。つのも、きばも、双六谷すごろくだに黒雲くろくもなかた、それであつた。……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)