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剛情
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がうじやう
ふりがな文庫
“
剛情
(
がうじやう
)” の例文
此うなるとお房の方でも
剛情
(
がうじやう
)
で、恰で
眼底
(
めのそこ
)
へ
粘付
(
ねばりつ
)
いたやうになつて、何うかすると、
莞爾
(
につこり
)
笑
(
わら
)
つて見せる。いや、ひつこいことだ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
鍵屋金右衞門は十七八年の間に數萬の金を
拵
(
こさ
)
へた、鬼のやうな六十男。
剛情
(
がうじやう
)
で我慢強くて、冷酷で無慙で、そのくせ、
如才
(
じよさい
)
の無い男、金貸しに生れついた樣な人間です。
銭形平次捕物控:302 三軒長屋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と
空
(
そら
)
恐
(
おそろ
)
しく
思
(
おも
)
ふので
有
(
あ
)
つたが、
又
(
また
)
剛情
(
がうじやう
)
我慢
(
がまん
)
なる
其良心
(
そのりやうしん
)
は、とは
云
(
い
)
へ
自
(
みづか
)
らは
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつ
)
て
疼痛
(
とうつう
)
の
考
(
かんが
)
へにだにも
知
(
し
)
らぬので
有
(
あ
)
つた、
然
(
しか
)
らば
自分
(
じぶん
)
が
惡
(
わる
)
いのでは
無
(
な
)
いのであると
囁
(
さゝや
)
いて
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
が、私が虫の垂衣
云々
(
うんぬん
)
の事を書いたのは、「
信貴山縁起
(
しぎさんえんぎ
)
」「
粉河寺縁起
(
こかはでらえんぎ
)
」なぞの
画巻物
(
ゑまきもの
)
によつてゐたのである。だからさう云ふ注意を受けても、
剛情
(
がうじやう
)
に自説を改めなかつた。
点心
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
其上
(
そのうへ
)
宗助
(
そうすけ
)
はある
事情
(
じじやう
)
のために、一
年
(
ねん
)
の
時
(
とき
)
京都
(
きやうと
)
へ
轉學
(
てんがく
)
したから、
朝夕
(
てうせき
)
一所
(
いつしよ
)
に
生活
(
せいくわつ
)
してゐたのは、
小六
(
ころく
)
の十二三の
時迄
(
ときまで
)
である。
宗助
(
そうすけ
)
は
剛情
(
がうじやう
)
な
聽
(
き
)
かぬ
氣
(
き
)
の
腕白小僧
(
わんぱくこぞう
)
としての
小六
(
ころく
)
を
未
(
いま
)
だに
記憶
(
きおく
)
してゐる。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
「いや。」と
剛情
(
がうじやう
)
に頭を振ツて、「解らなくツても、見世物ではあるまいし、他から見られるといふのが面白くない。可かんよ、何とか工夫をしなけア………」
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
“剛情”の意味
《名詞》
自分の考えを無理に押し通そうとするさま。強情。
(出典:Wiktionary)
剛
常用漢字
中学
部首:⼑
10画
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
“剛情”で始まる語句
剛情張
剛情者