“前觸”のいろいろな読み方と例文
新字:前触
読み方割合
まへぶ50.0%
まへぶれ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、そのとき、私共がかうして坐つてゐるとき、ロチスター氏が前觸まへぶれもなく這入つて來た。
さあ……これからうみれるぞ、と前觸まへぶれに、ひさしよりかたかい、おほき海坊主うみばうずが、うみからて、まちなか歩行あるいててね……ひとのぞくと、へびのやうにこしげて、まどから睨返にらみかへして
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さうしてこの一さわぎのあとから、また久闊ひさしぶりに清らかな水は廢市に注ぎ入り、樂しい祭の前觸まへぶれが、異樣な道化どうげの服裝をして、喇叭を鳴らし拍子木を打ちつゝ
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
馬に跨り天鵞絨びろうどのぼりを建て、喇叭らつぱを吹きて、祭の前觸まへぶれする男も、ことしは我がためにかく晴々しくいでたちしかと疑はる。ことしまでは我この祭のまことの樂しさを知らざりき。