トップ
>
出行
>
いでゆ
ふりがな文庫
“
出行
(
いでゆ
)” の例文
先刻
(
さき
)
に赤城得三が、人形室を
出行
(
いでゆ
)
きたる
少時
(
しばらく
)
後に、不思議なることこそ起りたれ。風も無きに人形の
被
(
かずき
)
揺めき落ちて、
妖麗
(
あでやか
)
なる顔の
洩
(
も
)
れ出でぬ。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
貫一は
寄付
(
よせつ
)
けじとやうに
彼方
(
あなた
)
を向きて、覚めながら目を
塞
(
ふさ
)
ぎていと静に
臥
(
ふ
)
したり。
附添婆
(
つきそひばば
)
の折から
出行
(
いでゆ
)
きしを
候
(
うかが
)
ひて、満枝は椅子を
躙
(
にじ
)
り寄せつつ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
其時の彼れが顔附は
何処
(
どこ
)
とも無く悪人の
相
(
そう
)
を帯び一目見るさえ
怖
(
こわ
)
らしき程なりき、是さえあるに或午後は又彼れが
出行
(
いでゆ
)
かんとするとき其細君が
閾
(
しきい
)
の
許
(
もと
)
まで送り出で
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
其処
(
そこ
)
で老人は程遠からぬ華族大井家の方へと廻るとて
出行
(
いでゆ
)
きたるに引きちがえてお政は外から帰って来た。老人と自分とが話している
間
(
ま
)
に質屋に行って来たのである。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
一同
(
いちどう
)
次第
(
しだい
)
に
入
(
はひ
)
る。ヂュリエットと
乳母
(
うば
)
と
殘
(
のこ
)
りて、
出行
(
いでゆ
)
く
客
(
きゃく
)
を
見送
(
みおく
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
とこうするうち、高田は殺され悪僕二人は酒を飲みに
出行
(
いでゆ
)
きたれば、時分は好しと泰助は忍びやかに身支度するうち、二階には下枝の悲鳴
頻
(
しきり
)
なり。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
唯
(
と
)
見る間に
出行
(
いでゆ
)
く貫一、
咄嗟
(
あなや
)
、
紙門
(
ふすま
)
は鉄壁よりも堅く
閉
(
た
)
てられたり。宮はその心に
張充
(
はりつ
)
めし望を失ひてはたと
領伏
(
ひれふ
)
しぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
さては
出行
(
いでゆ
)
きし恨も忘られて、
二夜三夜
(
ふたよみよ
)
は
遠
(
とほざ
)
かりて、せめてその文を形見に思続けんもをかしかるべきを。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
と板敷に投出せば、(ちょいとこさ)は手に取りて、高帽子を
冠
(
かぶ
)
ると
斉
(
ひと
)
しく、威儀を正して
出行
(
いでゆ
)
きたり。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
翌日早朝、犬はいずくにか
出行
(
いでゆ
)
きて、半日見えず、午後に到りて帰り
来
(
きた
)
りぬ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
手早く髪を
束
(
つか
)
ねて
櫛
(
くし
)
にて
押
(
おさ
)
え、土瓶片手に
出行
(
いでゆ
)
きけり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一人の父は納豆を売りに朝
疾
(
と
)
く起きて
出行
(
いでゆ
)
きぬ。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
“出行”で始まる語句
出行跡