八尺やさか)” の例文
ここにそのぎし八尺やさか勾璁まがたま、鏡、また草薙くさなぎの劒、また常世とこよの思金の神、手力男たぢからをの神、天の石門別いはとわけの神を副へ賜ひてりたまはくは
女神はまず急いでかみをといて、男まげにおゆいになり、両方のびんと両方のうでとに、八尺やさか曲玉まがたまというりっぱな玉のかざりをおつけになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
八尺やさかなす桶のここだく、にひしぼりしたたる袋、庭広に干しもつらぬと、咽喉太のどぶとの老いしかけろも、かうかうとうちふる鶏冠とさか、尾長鳥垂り尾のおごり、七妻ななづまをし引き連れ、七十羽ななそはの雛を引き具し
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そのつぎにはみことが、女神の左のびんにおかけになっている、八尺やさか曲玉まがたまかざりをいただいて、玉の音をからからいわせながら、天真名井あめのまないという井戸で洗いすすいで
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
左右の御手にも、みな八尺やさか勾璁まがたま五百津いほつ御統みすまるの珠を纏き持たして、そびらには千入ちのりゆきを負ひ、ひらには五百入いほのりゆきを附け、またただむきには稜威いづ高鞆たかともを取り佩ばして、弓腹ゆばら振り立てて
八尺やさかなす桶のここだく、新しぼりしたたる袋、庭広に干しもつらぬと、咽喉太のどぶとの老いしかけろも、かうかうとうちふる鶏冠とさか、尾長鳥垂り尾のおごり、七妻ななづまをし引き連れ、七十羽ななそはの雛を引き具し
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それから一方では、安河やすのかわの河上からかたい岩をはこんで来て、それを鉄床てつどこにして、八咫やたかがみというりっぱな鏡を作らせ、八尺やさか曲玉まがたまというりっぱな玉で胸飾むなかざりを作らせました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
また八尺やさか入日子いりひこの命が女、八坂やさか入日賣いりひめの命に娶ひて、生みませる御子、若帶日子わかたらしひこの命、次に五百木いほき入日子いりひこの命、次に押別おしわけの命、次に五百木いほきいり日賣の命、またのみめの御子、豐戸別とよとわけの王
太茎ふとぐき八尺やさか独活うどのひとくくり無雑作にさげて笑ひをぢ
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)