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ひがごと
ふりがな文庫
“
僻事
(
ひがごと
)” の例文
余が
曩
(
さき
)
に愛山生の文章を評論したる事あるを以て、此題目に於て再び戦を挑まんの野心ありなど思はゞ、此上なき
僻事
(
ひがごと
)
なるべし。
明治文学管見:(日本文学史骨)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
世人
(
せじん
)
はタチバナの名に
憧
(
あこが
)
れて勝手にこれを歴史上のタチバナと結びつけ、
貴
(
とうと
)
んでいることがあれど、これはまことに
笑止千万
(
しょうしせんばん
)
な
僻事
(
ひがごと
)
である。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
謙信公のお人となりを見申すに十にして八つは大賢人、その二つは大悪人ならん。怒りに乗じて為したまうこと、多くは
僻事
(
ひがごと
)
なり。これその
悪
(
あ
)
しき所なり。
川中島合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
若
(
もし
)
譬
(
たとへ
)
を進めて、哲學は科學の親なるゆゑに、小天地想派は常に個想派に優れり、常識は科學の材たるに過ぎねば、類想派は最下なりといはゞ、
大
(
おほい
)
なる
僻事
(
ひがごと
)
ならむといへり。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
今日法然房に対面して、七カ条の
僻事
(
ひがごと
)
をなおされた。常にあの人に会っていれば学問がどの位つくかしれぬ。あの人が立てた処の浄土の法門が仏意に違っているということはない。
法然行伝
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
一秒時の十万分の一で
一閃
(
いっせん
)
する電光を痛快と喜ぶは好い。然し開闢以来まだ光線の
我儕
(
われら
)
に届かぬ星の存在を
否
(
いな
)
むは
僻事
(
ひがごと
)
である。所謂「神の愚は人よりも敏し」と云う語あるを忘れてはならぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
悪しとなす
言
(
こと
)
の
僻事
(
ひがごと
)
しからずば神にありなむを人なりき君も
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
かかる
僻事
(
ひがごと
)
はあるべからざることだ。
惜みなく愛は奪う
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
出せかしと勸告せらるゝ
向
(
むき
)
もあれどイヤ其の仰せは
僻事
(
ひがごと
)
なり
抑
(
そ
)
もと堅く出て左樣な
否
(
いや
)
らしき儀
一切
(
いつせつ
)
謝絶諸事頼朝流の事と取極め政子崇拜主義となりぬ
皆樣
(
みなさん
)
も是非
饗庭黨
(
あへばたう
)
となり玉へ世の中まことに穩かにて至極
野氣
(
のんき
)
で第一は壽命の藥女は命を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
花の
後
(
うし
)
ろの
距
(
きょ
)
が
壺
(
つぼ
)
の形をしているからツボスミレという、という古い説はなんら取るに
足
(
た
)
らない
僻事
(
ひがごと
)
である。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
僻
漢検準1級
部首:⼈
15画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“僻”で始まる語句
僻
僻地
僻目
僻見
僻陬
僻村
僻耳
僻遠
僻論
僻在