ばひ)” の例文
おつぎは足速あしばや臺地だいちはたけから蜀黍もろこしのざわつく小徑こみち低地ていちはたけへおりてやうやくのことで鬼怒川きぬがは土手どてた。おつぎはばひつてしばつかまりながらのぼつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
かれひざがしらでばひあるきながら座敷ざしきへあがつて財布さいふふところんでふいとた。かれ風呂敷包ふろしきづゝみつてかへつた。かれ戸口とぐちつたときうちなか眞闇まつくら一寸ちよつともの見分みわけもつかなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)