体躯なり)” の例文
旧字:體躯
なんだ大きな体躯なりをして立つてるやつるか、すわんなよ。弥「用が有るならぢきつてるにやア立つてるはうはええや。 ...
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
大きな体躯なりをして子供らしい奴等だ。それでお春さんは彼様あんなに乃公を好遇よくしたんだな。可愛がられるのもいいが、面当つらあてに可愛がられるんじゃ一向ありがたくも何ともない。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
なかの庭に向いた廊下のところで、白い毛の長いマルが主人を見つけてけて来た。おせんのいる頃から飼われたちんだ。体躯なりは小さいが、性質の賢いもので、よく人に慣れていた。
刺繍 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
とチョコ/\と来た者は妙な男で、もと東京の向両国むこうりょうごく軍雞屋しゃもや重吉じゅうきちと云う、体躯なりの小さい人でございます。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その中で、体躯なりの小な子供に何歳いくつに成るかと聞いてみた。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
大きな体躯なりをしてながら、道具だうぐちつともおぼえやアしねえ、親の恩を忘れちやアまんぞ。弥
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
馬鹿ばかだな、苟且かりにも主人しゆじんが呼んだら、なに御用ごようでもりますかと手を突いてふもんだ、チヨツ(舌打したうち)大きな体躯なりで、きたねえ手のあかを手のひらでぐる/\んで出せばくらゐ手柄てがらになる
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)