主從しゆじう)” の例文
新字:主従
「旦那、氣が付きなすつたかい。父子主從しゆじう三人一緒に死ぬのも因縁事いんねんごとだ。へツ/\、かへつてあきらめが付いてようがせう」
調とゝのさふらひ兩人に提灯持鎗持草履取三人越前守主從しゆじう四人都合十人にて小石川こいしかは御屋形を立出たちいで數寄屋橋御門内なる町奉行御役宅をさしいそゆくはやこく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
傍邊かたはらに聞居たりし後藤は彌々いよ/\立腹りつぷくし夫は如何にも油屋の奴輩やつばら不屆ふとゞきなり何にしても其久兵衞といふやつ惡者わるものに相違なし主從しゆじうしてよめ不義ふぎ仕懸しかけるとは大膽不敵だいたんふてきなり其上離縁状りえんじやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
根岸の寮に居るおひな主從しゆじうが、何か思案に餘ることがあつて、錢形の平次のたくを訪ねたのは、若菜時のよく晴れた日で、久し振りのお靜に逢つても、ろくに話もせずに、いきなり平次に引合せて貰つて
玄關へ横付よこづけにせられ西湖せいこの間にて將軍に御對顏たいがんあらばお沓はお用ひなしゆゑに宮樣と宰相とは主從しゆじうの如くなれど今少し官位の相違さうゐあらんかと答へらる越前守是をきかれ然らば天一坊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)