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ちゆうふく
享和年間の
鳥海噴火と
享保年間の
岩手噴火とに
於ては、
鎔岩を
流出せしめたけれども、それも
極めて
少量であつて、
山の
中腹までも
達しないくらゐであつた。
なほこの
帶は
氣候が
温和で
人の
居住にも
適當し、また
高山の
中腹以下の
地なのですから、
土地が
早くから
開け
人口が
多く、
物産の
出るのも、ほかの
帶よりずつと
多量です。
高い
山に
登られた
人は、だれでも
氣付づてゐることですが、
山に
生え
茂つてゐる
樹木も
麓と
中腹とでは、まるで
種類がちがつてをり、
頂上近くになると、
又さらにほかの
種類の
植物が
生えてゐます。