一錢いつせん)” の例文
新字:一銭
とき繰返くりかへすやうだけれども、十圓じふゑんたい剩錢つりせん一錢いつせんなるがゆゑに、九圓九十九錢きうゑんきうじふきうせんわかつたが、またなんだつて、員數ゐんすうこまかきざんだのであらう。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それだけあれば、もうはやくに煙草たばこ燒芋やきいもと、大福餅だいふくもちになつてた。煙草たばこ五匁ごもんめ一錢いつせん五厘ごりん燒芋やきいも一錢いつせんだい六切むきれ大福餅だいふくもち一枚いちまい五厘ごりんであつた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
兩方りやうはうかた兩袖りやうそで一所いつしよ一寸ちよつとゆすつて、内懷うちぶところ紙入かみいれから十圓じふゑんなり、やつぱり一錢いつせんいたゞいた。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……どうも平民へいみんは、すぐに勘定かんぢやうにこだはるやうでおはづかしいけれども、何事なにごとはう早分はやわかりがする。……豆府とうふ一挺いつちやうが、五厘ごりんから八厘はちりん一錢いつせん乃至ないし二錢にせんころことである。……つたな! うも。
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なんです、一錢いつせんは——あゝ、う/\。」
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)