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一廉
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いっかど
ふりがな文庫
“
一廉
(
いっかど
)” の例文
手脚を少し動かすと
一廉
(
いっかど
)
勉強した様で、汚ないものでも扱うと一廉謙遜になった様で、無造作に応対をすると一廉人を愛するかの様で
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
一廉
(
いっかど
)
社会観のような口ぶり、説くがごとく言いながら、上に上って、片手にそれまで持っていた、紫の風呂敷包、真四角なのを差置いた。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
おまえは
十露盤
(
そろばん
)
を取ったり帳面を扱ったりさせれば
一廉
(
いっかど
)
の人間だけれども、人を馬鹿にするも程が有るじゃないか、位牌と婚礼をしろって馬鹿/\しい
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「これで
一廉
(
いっかど
)
の手柄をした積りでいたところが、ちっと
見当
(
けんとう
)
が狂いましたよ」と、半七老人は額をなでながら笑い出した。「まあ、だんだんに話しましょう」
半七捕物帳:36 冬の金魚
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「あのイエスどんが弟子を連れたりして、
一廉
(
いっかど
)
の
先生
(
ラビ
)
になって帰ってきた。あの男も偉くなったものだなあ」
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
▼ もっと見る
胃腸の弱い瀬川はたまに猪口を手にするだけで、
盃洗
(
はいせん
)
のなかへ
滾
(
こぼ
)
し滾しして、
呑
(
の
)
んだふりをしていたが、お茶もたて花も
活
(
い
)
け、
庖丁
(
ほうちょう
)
もちょっと腕が利くところから、
一廉
(
いっかど
)
の食通であり、(未完)
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
稀に来る都人士には、彼の甲斐々々しい百姓姿を見て、
一廉
(
いっかど
)
其道の
巧者
(
こうしゃ
)
になったと思う者もあろう。村の者は
最早
(
もう
)
彼の
正体
(
しょうたい
)
を看破して居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
処
(
ところ
)
へ、
遙
(
はるか
)
に
虚空
(
こくう
)
から
大鳶
(
おほとび
)
が
一羽
(
いちわ
)
、矢のやうに
下
(
おろ
)
いて来て、すかりと
大蛇
(
おおへび
)
を
引抓
(
ひきつか
)
んで飛ばうとすると、
這奴
(
しゃつ
)
も
地所持
(
じしょもち
)
、
一廉
(
いっかど
)
のぬしと見えて、やゝ、其の手は
食
(
く
)
はぬ。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
もう
一廉
(
いっかど
)
の太夫さん気取りになってしまったのです。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
道理で来てから帰るまで変なことずくめ、しかし幽霊でも
己
(
おれ
)
が
一廉
(
いっかど
)
の世話をしてやったから、
空
(
あだ
)
とは思うまい。何のせいだかあの
婦人
(
おんな
)
は、心から
可愛
(
かわゆ
)
うて
不便
(
ふびん
)
でならぬ。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私は
慄然
(
りつぜん
)
として
膚粟
(
はだえあわ
)
を生じた。正にそれに相違ないのだから。……流儀は違うが、額も、鼻も、光る先生、
一廉
(
いっかど
)
のお役者で、評判の後家——いや、未亡人——いや、後室たらしさ。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
廉
常用漢字
中学
部首:⼴
13画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥