一巾ひとはゞ)” の例文
途端とたんまたゆびてつゝ、あし一巾ひとはゞ坊主ばうず退さがつた。いづれ首垂うなだれた二人ふたりなかへ、くさかうをつけて、あはれや、それでもなまめかしい、やさしいかひな仰向あふむけにちた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一巾ひとはゞあかるくなつたなかにこの身躰からだつゝまれたので、ほつといきをつくと、やまとほえてわたしのからだはつちはなれて其頂そのいたゞきよりうへところつめたいものにかゝへられてたやうで、おほきなうつくしい
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)