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れうり
斯ういふお
慈悲深い
旦那様がおありなさるから、
八百膳の
料理を
無宿者に
下されるのだ、お
礼を
申して
戴けよ、お
膳で
戴くことは、
最う
汝生涯出来ないぞ。
腥にて
喰するは○
魚軒○
鱠○
鮓也。○
烹る○
炙その
料理によりて猶あるべし。
醃にしたるを
塩引また
干鮏といひしも古き事、まへに引たる
書に見えたるがごとし。
加之何事にも器用な人で、
割烹の心得もあれば、植木
弄りも好き、義太夫と
接木が
巧者で、或時は白井様の子供衆のために、
大奉八枚張の
大紙鳶を拵へた事もあつた。