“ゆゐいつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
唯一75.0%
惟一25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼等かれらそとからの人目ひとめ雨戸あまどけて唯一ゆゐいつ娯樂ごらくとされてある寶引はうびきをしようといふのであつた。たゝみには八ほんこん寶引絲はうびきいとがざらりとされた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
これつて人智じんちは、人間にんげん唯一ゆゐいつ快樂くわいらくいづみとなつてゐる。しかるに我々われ/\自分じぶん周圍まはりに、いさゝか知識ちしきず、かずで、我々われ/\全然まるで快樂くわいらくうばはれてゐるやうなものです。勿論もちろん我々われ/\には書物しよもつる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
彼の所謂いはゆる洒落本しやれほんこんにやく本及び草紙類の作家が惟一ゆゐいつの理想とし、武道の士の八幡摩利支天まりしてんに於けるが如く此粋様を仰ぎ尊みたるの跡、滅す可からず。
人間の獣慾を惟一ゆゐいつの目的として描出するのいひにあらず、人間に不完全の認識あるよりして、何物かを得て之をつぐなはんとの慾望は天地間自然の理なれば
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)