“やきば”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤキバ
語句割合
焼刃36.4%
火葬場27.3%
焼場13.6%
燒場4.5%
化人場4.5%
火葬揚4.5%
燒刃4.5%
燒刄4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
短刀はかなり業物わざものらしく、焼刃やきばの色も見事ですが、畳の上へ一寸ばかり突っ立っているのと、刃に血の跡もないのが不思議です。もっとさやもすぐ傍にころがっております。
銭形平次捕物控:282 密室 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
新井の薬師の帰りに、大久保へ出て野々宮君の家へ回ろうと思ったら、落合おちあい火葬場やきばの辺で道を間違えて、高田たかたへ出たので、目白めじろから汽車へ乗って帰った。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
まるで焼場やきばのようなにおいだもの。きのうだって、髪結かみゆいのおしげさんがいうじゃァないか。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
申立ませうアノ夫々それ/\是は去年の春の事とて栗橋くりはし燒場やきばのアノ隱亡をんばうの名はたしか彌十とか申者よりぜに一貫二百五十文に買受かひうけましたに相違は御座りませんと申たてるにぞ原田は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
葬禮さうれいの納め物となすならば寺へこそをさめるはずなれ何ぞ燒場やきばへ納めると云はふあらんやサア尋常じんじやうに白状致せ不屆者めそれせめよと言葉の下より手先てさきの者共しもとあげて左右より彌十のもゝ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ところが、城外の化人場やきばでそれが行われた直後、そっと何九叔かきゅうしゅくがやって来て、前もって、彼が取り除かせておいた武大の遺骨の一片を持ち帰ったとは、世間、誰も知った者はなかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もっともだと思ってまかせたら、やっこさんその間に、すたこら、自分で始末して、棺に入れてしょって、火葬揚やきばへもってってしまったんで——おばさん死ぬまで、重宝な権助をつかまえといたもんだ。
と、とこなる一刀スラリと拔きて、青燈の光に差し付くれば、爛々たる氷の刃に水もしたゝらんず無反むそり切先きつさき、鍔をふくんで紫雲の如く立上たちのぼ燒刃やきばにほひ目もむるばかり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
「利口さうに見えるのは附け燒刄やきばか」