“もぐら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モグラ
語句割合
土竜39.1%
土龍31.0%
土鼠16.1%
鼹鼠8.0%
土豚1.1%
田鼠1.1%
鼴鼠1.1%
1.1%
鼹手1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんなにひっかしがった穴だらけのぼろ家にいるのとは、お星さまと土竜もぐらよりえれえちげえだに、なあよ、おめえいってくろよ杢助
似而非物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「オオ」というみの直しの安蔵、道具を投げて無我夢中に、手をもって土をかき分けます。その努力やあたかも土龍もぐらのように必死でした。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
パリサイ人らが構えたわなには土鼠もぐらはかかるかもしれないが、小鳥のように天空高く飛び上がるイエスはかかり給いません。
又は、ああ、自分は、いつ鼹鼠もぐらになったのであろうか。真闇まっくらな、生暖かい地の底を、どこまでもどこまでも掘って行かなければならないのだ……。
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
昨日きのう富家ふうかの門を守りて、くびに真鍮の輪をかけし身の、今日は喪家そうかとなりはてて、いぬるにとやなく食するに肉なく、は辻堂の床下ゆかしたに雨露をしのいで、無躾ぶしつけなる土豚もぐらに驚かされ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
冬枯の草で蔽われているところを田鼠もぐらが恣に歩くので、掘りかえされた土が小さい山の様になって幾つも見えていた。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
小規模で浅く掘り上げたる土を以て身をかくすだけのどてを築くとは大いに異なり、地中に深く鼴鼠もぐらの如く穴を掘り一丈も二丈も下に潜むというから、かくの如き生活の人体に影響するところ大なるべく
婦人問題解決の急務 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
秩父の奥山で散々苛め抜かれて、藪潜りにかけては魚が水を泳ぎもぐらが土を潜るようなものだと、おおいに得意になっていた鼻先を、青竹の笞でいやという程弾き飛ばされて、忽ちへし折られて仕舞った。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
ぬけ皮、泥亀頭、鼹手もぐら、牛歯、蓮根、茄子、桃、南天賓などの黒焼を売っているのだ。
大阪発見 (新字新仮名) / 織田作之助(著)