“もぐら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モグラ
語句割合
土竜37.0%
土龍33.3%
土鼠16.0%
鼹鼠8.6%
土豚1.2%
田鼠1.2%
1.2%
鼹手1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大江山隊長を先頭に、大辻珍探偵をビリッコに、一行十一勇士は勇ましくも土竜もぐらのように(というと変だが)、明暗めいあんもわからぬ地中にもぐりこんだ。
地中魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この地震の震源地は、亀有かめあり、亀戸を含む地帯と信ぜられ、特に亀有には土竜もぐら状隆起が現れたと伝えられるが、これは地震断層であったと想像される。
地震なまず (新字新仮名) / 武者金吉(著)
人の恋路の邪魔する奴は馬に蹴られて死ねばいいという都々逸があるけれど、俺の世の中へでるのを邪魔する杉大門も土竜もぐらにでも蹴られて死んじまえばいい。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
それなのに、今は、北九州の一角、若松という不自由の天地に、土龍もぐらのように跼蹐きょくせきしている。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
地藏樣の臺座の下は、土龍もぐらの穴のやうに深々と掘れてあり、この中を搜つたはずみで、臺座のゆるんだ地藏樣が、下に轉がり落ちたと思へないことはありません。
「松明仕掛けの睡り薬で参らすんだ。その作り方は、土龍もぐら井守いもり蝮蛇まむしの血に、天鼠、百足むかで、白檀、丁香、水銀郎の細末をまぜて……」
猿飛佐助 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「いや、別に話つていふやうな話もないでね。まただいぶ土鼠もぐらが出るね」
(新字旧仮名) / 岸田国士(著)
ただ土鼠もぐらのように、命のある限り、掘り穿っていくほかには、何の他念もなかった。
恩讐の彼方に (新字新仮名) / 菊池寛(著)
彼は、こんな狭い坑道を這いまわっている時、自分が、本当に、土鼠もぐらの雄であると感じた。
土鼠と落盤 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
そういう中でも鼹鼠もぐら駆除のなまこ引き以上に、もっと子どもが大悦おおよろこびで引きうけた役目は鳥追とりおいで、その日の面白さは、白髪しらがになるまで忘れずにいる者が多いのである。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この頃の霜壊で庭の土が極めて脆くなり、地面が鼹鼠もぐらの塚のように盛れ上って、堅い地面との間は空隙が出来ているから、わりに軽い物体でもその上に置かれれば跡を残さないということはない。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
第三有胎盤群に、食虫(鼹鼠もぐら等)、手翅(蝙蝠こうもり)、皮翅(インド諸島の飛狐猴コルゴ属)、貧歯(鯪鯉りょうり等)、齧歯げっし(兎鼠)、チロドンチア(現存せず)
昨日きのう富家ふうかの門を守りて、くびに真鍮の輪をかけし身の、今日は喪家そうかとなりはてて、いぬるにとやなく食するに肉なく、は辻堂の床下ゆかしたに雨露をしのいで、無躾ぶしつけなる土豚もぐらに驚かされ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
冬枯の草で蔽われているところを田鼠もぐらが恣に歩くので、掘りかえされた土が小さい山の様になって幾つも見えていた。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
秩父の奥山で散々苛め抜かれて、藪潜りにかけては魚が水を泳ぎもぐらが土を潜るようなものだと、おおいに得意になっていた鼻先を、青竹の笞でいやという程弾き飛ばされて、忽ちへし折られて仕舞った。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
元祖本家黒焼屋の津田黒焼舗と一切黒焼屋の高津黒焼惣本家鳥屋市兵衛本舗の二軒が隣合せに並んでいて、どちらが元祖かちょっとわからぬが、とにかくどちらもいもりをはじめとして、虎足、縞蛇、ばい、蠑螺、山蟹、猪肝、蝉ぬけ皮、泥亀頭、鼹手もぐら、牛歯、蓮根、茄子、桃、南天賓などの黒焼を売っているのだ。
大阪発見 (新字新仮名) / 織田作之助(著)