“もくさん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
目算62.1%
目散27.6%
木桟6.9%
目驂3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
庄造はつぱいやうな顔をして、口をとがらせて俯向うつむいてしまつた。母から云はせて福子をなだめる目算もくさんでゐたのが、すつかり外れてしまつたのである。
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
前つぼのかた草履ぞうりさきすなって、一目散もくさんした伝吉でんきちは、提灯屋ちょうちんやかどまでると、ふと立停たちどまって小首こくびかしげた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
カランと堂の中でひびいたのは、木桟もくさん繩梯子なわばしごでも空洞からどうろしたような木の音です。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大に驚きヤア人殺し/\とのゝしりながら表ての方へ一目驂もくさん逃出にげいだせば汝れ何條のがさんやと路次ろじ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
蹴飛すやら打つうたれつつかあひはては四邊もしんやみ上を下へとかへしけり斯るさわぎを見濟して捕手の役人聲々に上意々々と踏込ふみこむにぞ惡者わるもの共は是を聞コリヤたまらぬと一目驂もくさんやみを幸ひはう々に後を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)