“まほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
真帆66.7%
眞帆33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先に帆襖ほふすまを作ってほとんど明石海峡をふさいでいるかと思われた白帆も、近よって見るとかしこに一ここに一帆というふうに、汪洋おうようたる大海原の中に真帆まほを風にはらませて浮んでいるに過ぎない。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
しなてるやにほの湖にぐ船の真帆まほならねども相見しものを
源氏物語:50 早蕨 (新字新仮名) / 紫式部(著)
ぞ出帆したり追々おひ/\かぜも少し吹出ふきいだ眞帆まほを七分に上てはしらせハヤ四國のなだを廻りおよそ船路ふなぢにて四五十里もはしりしと思ふ頃吉兵衞はふねみよしへ出て四方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これより、「ぢゞ茶屋ぢやや」「箱根はこね」「原口はらぐちたき」「南瓜軒なんくわけん」「下櫻山しもさくらやま」をて、倒富士さかさふじ田越橋たごえばしたもとけば、すぐにボートを眞帆まほ片帆かたほのぞむ。
逗子だより (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
させさらばとて西濱の港より友綱ともつなとき順風じゆんぷう眞帆まほ十分に引上ひきあげ走らせけるにぞ矢をる如く早くも中國四國の内海ないかい打過うちすぎ晝夜の差別さべつなくはしり晦日みそかの夜のこくごろとは成れり船頭せんどう杢右衞門はやうや日和ひより
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)