“はやぶね”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
速舟27.8%
快舟11.1%
軽舸11.1%
走舸11.1%
速船5.6%
快舸5.6%
快艇5.6%
快足舟5.6%
早舟5.6%
早船5.6%
迅舟5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうだ、そんなはなしは、いつか潯陽江じんようこうの白龍びょうでも耳にしたことがある。誰か、速舟はやぶねで朱貴を呼んで来てくれまいか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
するとこのとき、長江の上流から矢のごとく流れてきた一隻の快舟はやぶねがあり、ざ、ざ、ざ、とげんにしぶきを見せながら近づいて来るやいな
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
物見の者が申すには、安土あづちの方から、お使番の小旗を立てた軽舸はやぶねが、まっすぐに、此方こなたへ急いで来るという。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど、それを見つけた呉の走舸はやぶねや兵船は
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呂蒙は再び速船はやぶねで現地の陸口へ帰った。そしてすぐ荊州方面へ隠密を放って探ってみると、意外な備えのあることが発見された。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三万の精兵は、一夜のうちに、八十余艘の速船はやぶねや軍船に乗りこんだ。参軍の諸将には、韓当かんとう蒋欽しょうきん朱然しゅぜん潘璋はんしょう、周泰、徐盛、丁奉ていほうなど名だたる猛者もさのみえらばれた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玄徳はまた、月下の江上を上下してゆく快舸はやぶねを見て
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
快艇はやぶね三ぞう、小舟十七、八そう、大船一隻をそこへ捨て、あと数十そうは、影をみだして、水寨の方へ逃げはじめた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、たちまち、郎浦湾ろうほわんなぎさ、数里にわたる蘆荻ろてきが、いちどにザザザザとそよぎ立った。見れば、よしあしのあいだから帆を立て、を押出した二十余艘の快足舟はやぶねがある。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さまざまな玩具おもちゃを手にさげたその中には根下ねさがりの銀杏返いちょうがえしや印半纏しるしばんてんかしらなどもまじっていて、幾艘いくそう早舟はやぶねの音をそろえ、碇泊ていはくした荷舟にぶねの間をば声を掛け合い、しずかうしおに従って流れて行く。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「じゃ、こうしちゃいられねえ。てめえたちは、穴蔵あなぐらにいる子分を呼びあげて、すぐおきの鼻へ、船をまわして見張っていろ。おれはあとから、早船はやぶねで追いつくから」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
焦眉しょうびの一策をさずけられると、侠気に富んだ舟辰は、一も二もなくひきうけて、若い者三名と共に迅舟はやぶねをとばし、品川沖の鱚舟きすぶねの群にまぎれこんでいたのである。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)