“穴蔵”のいろいろな読み方と例文
旧字:穴藏
読み方割合
あなぐら91.7%
ケルレル8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれらの手にかかることは、みな、秘密であり他聞たぶんをはばかるので、相談や打ち合せには、必ず、宗家の穴蔵あなぐら部屋に寄るものにきまっていた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、それもこれもじきかれ疲労つからしてしまう。かれはそこでふとおもいた、自分じぶん位置いち安全あんぜんはかるには、女主人おんなあるじ穴蔵あなぐらかくれているのが上策じょうさくと。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
……衣裳戸棚コムモーデ、……ティッシェ、……穴蔵ケルレル、……料理場キュッヘ……。そうだ。なるほど、あそこだったんだ。……なぜ、気がつかなかったんだろう。あんなたわいもないことになぜ気がつかなかった。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)