“どうこく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
慟哭92.8%
同国2.9%
同國2.2%
洞谷0.7%
動哭0.7%
瞳黒0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は大声を放って慟哭どうこくした。私が泣いたのは長男が死んだ時と、昔愛人が死んだ時と、その次がこの猫が死んだ時と、三回だけである。
猫料理 (新字新仮名) / 村松梢風(著)
かの橋柱はのち御領主ごりやうしゆ御蔵ごぞうとなりしとぞ。椎谷しひや同国どうこくなれども幾里をへだてたれば其真物しんぶつ不見みず、今に遺憾ゐかんとす。しばらく伝写でんしやを以てこゝにのせつ。
いつぞや、同國どうこくひともとにて、なにかのはなしとき鉢前はちまへのバケツにありあはせたる雜巾ざふきんをさして、ひと金澤かなざはんとつたかおぼえてゐるかとふ。わすれたり。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
玄高は公私略癸亥十一月七日の条に「成田竜玄次男玄高入門」と云つてある。全八郎は料理人上原全八郎である。洞谷どうこくかみの席順に「第六等席、十三人扶持、吉田洞谷、四十二」と云つてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
吉田は画師洞谷どうこくである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
動哭どうこく嗚咽おえつ歔欷すすりなきの中へ、平次と八五郎は分けて入りました。町人にしては贅沢過ぎると思うほどの絹夜具の中に、横たわっているのは、河内屋の秘蔵孫、喜太郎少年の痛々しい姿です。
銭形平次捕物控:050 碁敵 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
衣服などは、あかじみているが、貧乏臭い影などは微塵みじんもない。い眉、射るがごとき瞳黒どうこく、肩幅はひろく、脊は立てば鴨居かもいにつかえそうだ。膝を真四角に坐っている。そして、談論風発だ。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)