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どうくわ
燒趾の
灰から
出て
青銅のやうに
變つた
銅貨はぽつ/\と
燒けた
皮を
殘して
鮮かな
地質が
剥けて
居た。
彼はそれを
目に
近づけて
暫く
凝然と
見入つた。
ぐら/\と
來るか、おツと
叫んで、
銅貨の
財布と
食麺麭と
魔法壜を
入れたバスケツトを
追取刀で、
一々框まで
飛び
出すやうな
卑怯を
何うする。……
私は
大に
勇氣を
得た。
彼は
周圍にひよつと
目を
放つた。
彼の
目に
入るものは
此も一
心に
灰の
始末をして
居るおつぎの
外にはなかつた。
彼は
銅貨を
竊と
竹の
林の
側へ
持つて
行つた。