“てだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手出69.2%
手練15.4%
手馴7.7%
7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
れほどの物好ものずきなれば手出てだしを仕樣しやうぞ、邪推じやすゐ大底たいていにしていてれ、あのことならば清淨しようじよう無垢むく潔白けつぱくものだと微笑びようふくんで口髭くちひげひねらせたまふ。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかるに相手は手練てだれの二丁斧だ。李逵りきは充分見すかしている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
九州津々浦々の船を、また、それに要する手馴てだれの水夫かこ楫取かんどりたちを、博多の一ヵ所に集めさせることだった。——大挙して、ふたたび上洛の用意であるのはいうまでもない。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
忌憚きたんなく、思うがままを、申しのべよ。戦にかけては、われらが手馴てだれだが、うなばらでの“風見”“波見”はそのほうたちのほうが、多年の経験、われらよりは、はるかにすぐれた先達せんだつのはずだ。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あがてだをがみゆる、さがてだをがまぬ」という沖縄の俚諺りげんくこの辺の消息をもたらしている。実に沖縄人に取っては沖縄で何人なんぴとが君臨しても、支那で何人が君臨しても、かまわなかったのである。
沖縄人の最大欠点 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)