手馴てだ)” の例文
九州津々浦々の船を、また、それに要する手馴てだれの水夫かこ楫取かんどりたちを、博多の一ヵ所に集めさせることだった。——大挙して、ふたたび上洛の用意であるのはいうまでもない。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
忌憚きたんなく、思うがままを、申しのべよ。戦にかけては、われらが手馴てだれだが、うなばらでの“風見”“波見”はそのほうたちのほうが、多年の経験、われらよりは、はるかにすぐれた先達せんだつのはずだ。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)