“ちゃう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
茶宇44.4%
茶苧22.2%
11.1%
11.1%
茶受11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此の日は筒井和泉守様は、無釼梅鉢けんなしうめばち定紋じょうもん付いたる御召おめし御納戸おなんどの小袖に、黒の肩衣かたぎぬを着け茶宇ちゃうの袴にて小刀しょうとうを帯し、シーという制止の声と共に御出座になりまして
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
やがて、御独で御膳を引寄せて、朝飯を召上ると、もう銀行からは御使でした。そそくさと御仕度をなすって、黒七子くろななこの御羽織は剣菱けんびしの五つ紋、それに茶苧ちゃう御袴おはかまで、りゅうとして御出掛になりました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
地震ぢしんがあってからちゃう最早もう十一年目ねんめ……わすれもしませぬ……一ねん三百六十にちうちで、はい、其日そのひ乳離ちばなれをなされました。
……それはさうと、只今たゞいままうしましたとほり、初穗節はつほまつりよるになると、ちゃうどお十四にならッしゃります、大丈夫だいぢゃうぶでござります、はい、おぼえてりまする。
はだかに半纒はんてんだけ一枚着てみんなの泳ぐのを見てゐる三十ばかりの男が、一ちゃう鉄梃かなてこをもって下流の方からさかのぼって来るのを見ました。
イギリス海岸 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
たしかにみんなさう云ふ気もちらしかったのです。製板の小屋の中はあゐいろの影になり、白く光る円鋸まるのこが四五ちゃう壁にならべられ、その一梃は軸にとりつけられて幽霊のやうにまはってゐました。
イギリス海岸 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
お茶の茶受ちゃうけは塩でも梅干でもよかったのだが、何かことのある日には念入りに、こういうものをこしらえて出したので、今でも年とった人にはまだこの言葉を知っている者が少しはある。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)