ちゃう)” の例文
はだかに半纒はんてんだけ一枚着てみんなの泳ぐのを見てゐる三十ばかりの男が、一ちゃう鉄梃かなてこをもって下流の方からさかのぼって来るのを見ました。
イギリス海岸 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
たしかにみんなさう云ふ気もちらしかったのです。製板の小屋の中はあゐいろの影になり、白く光る円鋸まるのこが四五ちゃう壁にならべられ、その一梃は軸にとりつけられて幽霊のやうにまはってゐました。
イギリス海岸 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)