“ちえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:チエ
語句割合
智慧72.8%
知恵7.9%
智恵7.5%
知慧5.4%
千枝2.5%
千絵1.7%
千重0.8%
智惠0.8%
叡智0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いや、むしろ可愛い中にも智慧ちえの光りの遍照へんしょうした、幼いマリアにも劣らぬ顔である。保吉はいつか彼自身の微笑しているのを発見した。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
このロボというのは、灰色はいいろの大きなおおかみで、カランポー狼群ろうぐんの王といわれるだけにとても知恵ちえがはたらき、毒薬にもわなにもかからない。
「市ちゃん、どこでそんな智恵ちえを仕入れてきたの。まったくねえ、品物を仕入れることよりか、智恵を仕入れることだね。」
市郎の店 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
いわんや我我の知ったことを行に移すのは困難である。「知慧ちえと運命」を書いたメエテルリンクも知慧や運命を知らなかった。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
つねにしたひむつべるともにしあればことにうれしくてなほつがののいやつぎ/\にたゆみなく千枝ちえ八千枝やちえにしげりて木高こたかきかげとなりたまはんことをかつはしゆくしてたゝ一言ひとこと
うもれ木:01 序 (旧字旧仮名) / 田辺竜子(著)
この隠し道を知ったとたんに、かれの心は、片恋のお米を不憫ふびんと思うことすら忘れていた。燃えているのは功名心、探秘心たんぴしん、それはお千絵ちえ様のためにである。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
月やあらぬ今宵をうず千重ちえの雪 心敬
古池の句の弁 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
いつかは来る滅亡ほろびの前に、それでも可憐かれんに花開こうとする叡智ちえ愛情なさけや、そうした数々のきものの上に、師父は絶えず凝乎じっあわれみの眼差まなざしそそいでおられるのではなかろうか。