“千重”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちへ71.4%
ちえ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人麿が筑紫つくしに下った時の歌、「名ぐはしき稲見いなみの海の奥つ浪千重ちへかくりぬ大和島根は」(同・三〇三)、「大王おほきみとほのみかどと在り通ふ島門しまとを見れば神代しおもほゆ」(同・三〇四)があり
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
かぎりなし千重ちへ波折なをり
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
永久なる眠りも冷酷なる静かさも、なおこのままわが目にとどめ置くことができるならば、千重ちえの嘆きに幾分の慰藉いしゃはあるわけなれど、残酷にして浅薄な人間は、それらの希望に何の工夫を費さない。
奈々子 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
月やあらぬ今宵をうず千重ちえの雪 心敬
古池の句の弁 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)