“えいち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:エイチ
語句割合
叡智82.6%
叡知10.5%
睿智3.5%
穎智1.2%
慧智1.2%
睿知1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女の双眼は、叡智えいちのなかに、いたずらを隠して、さかしげにまたたいていた。引きしまった白い顔に、黒すぎるほどの眼だった。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
死んだ無機的団塊が統整的建設的叡知えいちの生命を吹き込まれて見る間に有機的な機構系統として発育して行くのは実におもしろい見物みものである。
空想日録 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
この褐色カプシン猴は猴類でもっとも睿智えいちのものと言うべく、野生のままでは大いにその睿智と模倣力を揮うべき事物に接せず、したがってやや低能なるも、人間にんかんに棲み
心をひそめて一小天然物を観よ、そこに神を知ること深きを加うるではないか。すべての天然物は我らに神の測りがたき穎智えいちを教う。故に天然研究は神を信ずる者の娯楽であり、また責務である。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
三十八章の一節より三十八節までは宇宙の諸現象の中に神の穎智えいちと力を認めたものであったが、三十九節以下四十一章までは生物界において神の穎智と愛を——ことに愛を強く——認めたものである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
あのわずかに見開いたきれの長い眼には、大悲の涙がたたえられているように感じられる。あの頬と唇と顎とに光るとろりとした光のうちにも、無量の慧智えいちと意力とが感じられる。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
しかし氏の根本主義はどこまでも利己的快楽説であって、希臘人のいわゆる四つの主徳、睿知えいち、節制、勇気、正義という如き者も自己の快楽の手段として必要であるのである。
善の研究 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)