“すてつき”の漢字の書き方と例文
カタカナ:ステツキ
語句割合
洋杖100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たちま全山ぜんざん高等野次馬かうとうやじうまは、われおくれじと馳付はせつけてると、博士はかせわらひながら、古靴ふるぐつ片足かたあしを、洋杖すてつきさきけてしめされた。
毎日洋服を着て書類を入れた風呂敷づつみ小脇こわきはさんで、洋杖すてつきいて、京都府下の富豪や寺院をてくてくと歴訪れきはうする。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
矢張やつぱ当日たうじつこゝろざした奥州路おうしうぢたびするのに、一たん引返ひきかへして、はきものをへて、洋杖すてつきと、たゞ一つバスケツトをつて出直でなほしたのであるが、くるま途中とちうも、そではしめやかで、上野うへのいたとき
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
貢さんも急いで草履を穿いて、お濱さんの跡を追つて行つた。二人が桑畑を抜けて街道へ出た時には、二町もさきの路を、あきらにいさんが洋杖すてつきを手に夏帽を被つて、悠々ゆう/\と京の方へ出てくのであつた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)