“こゝろやすだて”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
心安立66.7%
心易立33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある日のひる過ぎ、いつものやうに慌てて入つて来た。心安立こゝろやすだて碌々ろく/\挨拶もしないで、膝を進めたと思ふと、其処そこに居合はせた娘の伯父の手を取つた。伯父は密源といつて頭をまるめた僧侶ばうさんであつた。
始めておほゝゝゝわたしアまアうっかりとして、只お懐かしいので美代ちゃんの事ばかり………藤川様とか……誠にね、かねてお噂には伺って居りましたが……そうでございましたか、ついね、心安立こゝろやすだてにもうね
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
懇意こんいわか青年せいねん心易立こゝろやすだてはな遠慮ゑんりよのない題目だいもくは、是迄これまで二人ふたりあひだ何度なんどとなく交換かうくわんされたにもかゝはらず、安井やすゐはこゝへて、息詰いきづまつたごとくにえた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
心易立こゝろやすだてなんでしやう、でもづるいんだよ。余程よつぽどさういはうかとおもつたけれど、先生せんせいだといふから、また、そんなことでわるつて、おまへにくまれでもしちやなるまいとおもつてだまつてました。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)