“このくに”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コノクニ
語句割合
此邦33.3%
斯邦16.7%
此国16.7%
此國16.7%
當國16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先に拿翁の蹂躪じうりんに遭ひ、今後更に慮るところあり。昔日暴風雨をしのぎ、疾雷閃電の猛威を以て、中原を席捲せきけんし去りたる夢は今何処いづこにかある。平和の君、平和の君、切に此邦このくにを憐れまれん事を願ふ。
想断々(2) (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
不思議に斯邦このくにではあちらからの消息が絶えず、それも現世の果報に結びついて、墓とも寺とも縁のない一種の東方仏教が、国の隅々すみずみには成長している。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
つまりは斯邦このくにの有りと有る家々に、いつまつり申す神々の総称というべきものだった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
笠は長途の雨にほころび、紙衣かみこはとまり/\のあらしにもめたり。わびつくしたるわび人、我さへあはれにおぼえける。むかし狂歌の才士此国このくににたどりしさまを不図ふとおもひいで申侍もうしはべる。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
亞弗利加洲アフリカしうにアルゼリヤといふくにがある、凡そ世界中せかいぢゆう此國このくにひとほど怠惰者なまけものはないので、それといふのも畢竟ひつきやう熱帶地方ねつたいちはうのことゆえ檸檬れもんや、だい/\はなき亂れてそのならぬかほり四方よもちこめ
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
すれば、當國このくに風習通ならはしどほりに、かほわざかくさいで、いっち晴衣はれぎせ、柩車ひつぎぐるませて、カピューレット代々だい/\ふる廟舍たまやおくられさッしゃらう。