“こけい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
孤閨42.9%
古径14.3%
顧盻14.3%
固形9.5%
孤㷀4.8%
弧型4.8%
弧形4.8%
此処4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六年間孤閨こけいをまもっていたおのぶの色香にうつつをぬかした彼にとっては、もはや役得どころのさわぎではない。
本所松坂町 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
無理かも知れぬが、試みに画家に例えるならば、栖鳳せいほう大観たいかんの美味さではない。靫彦ゆきひこ古径こけいでもない。芳崖ほうがい雅邦がほうでもない。崋山かざん竹田ちくでん木米もくべいでもない。呉春ごしゅんあるいは応挙おうきょか。ノー。
河豚は毒魚か (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
ついて猛然とハンドルを握ったまではあっぱれ武者むしゃぶりたのもしかったがいよいよくらまたがって顧盻こけい勇を示す一段になるとおあつらえどおりに参らない
自転車日記 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
六条は、携帯口糧けいたいこうりょうをゴンドラの戸棚の中からひっぱりだして、キンチャコフにも分けてやった。戸棚の中には熱糧食ねつりょうしょくだとか、固形こけいウィスキーなども入っていた。
空中漂流一週間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
我は友を持つこと多からざりしに、その友は国事の罪をもつて我を離れ、我も亦た孤㷀こけい為すところを失ひて、浮世の迷巷に蹈み迷ひけり。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
流石さすがに豪華なもので東と南に向った二方窓、二方壁の十坪ばかりの部屋に、建物の外観に相応ふさわしい弧型こけいマホガニーの事務机デスク、新型木製卓上電話、海岸傘ビーチパラソル型電気スタンド、木枠正方型巻上まきあげ大時計
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
窓には窓帳カーテンが引いてあったけれども、ちょうど張った針金が少しゆるんで、上の方に弧形こけいの隙間が出来ていた。内部の話し声は聞えぬけれども、中の様子は逐一うかがい見る事が出来る。
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
婆「ひやア此処こけいらにはまア沢山はねえ女でござりやすよ、ひやア」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)