“こうば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
工場80.0%
10.9%
行馬1.8%
工塲1.8%
1.8%
詬罵1.8%
貢馬1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがてまぼろしは消えた。そして頭をひとふりしながら、アッシェンバッハは墓石工場こうばのさくにそうて、ふたたび散歩をはじめた。
……天麩羅てんぷらとも、蕎麦そばとも、焼芋とも、ぷんと塩煎餅のこうばしさがコンガリと鼻を突いて、袋を持った手がガチガチと震う。近飢ちかがつえに、冷い汗が垂々たらたらと身うちに流れる堪え難さ。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
俗書に伝えられているのはこれと「宮城野信夫の仇討」位のもので、行馬こうばの中での晴の勝負など滅多と無かった。一例として挙げておく。
相馬の仇討 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
芝居講談だとことごとく竹矢来を結び廻すが、あれは犯罪人の不穏な連中に対して万一の事を思ったからで、敵討の方は大抵「行馬こうばを廻す」と云って杭を打った。
相馬の仇討 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
つき下坐敷したざしきへは何處どこやらの工塲こうばの一れ、どんぶりたゝいてじん九かつぽれの大騷おほさはぎに大方おほかた女子おなご寄集よりあつまつて、れいの二かい小坐敷こざしきには結城ゆふきとおりき二人限ふたりぎりなり
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
欠けたる椀にこうばしき酒なみなみと注ぎたたえ、前後知らずに酔いして、飲まれぬまでに賜えかし、ラハーキャロー
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
この熱心な発明慾が周囲の誰にも諒解りょうかいされないのみならず、それに冷笑と詬罵こうばとが注がれたことは、古今東西の発明家が味わった運命と同じことでありました。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
兵部省へ貢馬こうばしたものである。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)