“かいちゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
懐中62.9%
蛔虫14.3%
会注5.7%
改鋳5.7%
海中5.7%
介冑2.9%
回虫2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ねえ、アン。おれは懐中かいちゅう無一文なんだがねえ、リバプールの英蘭イングランド銀行支店で、預金帳から金を引出していく暇はないだろうか」
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
馬でも牛でも熊でも狼でも自分の腹の内を通り抜けさせてやる気がある。人の腹の中が好いの悪いのと注文を云って居る絛虫さなだむし蛔虫かいちゅうのようなケチなものではない。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかして、自己はこれを信ずるの一点に心を会注かいちゅうするをもって、さらにその作用を識覚せざるによる。その相開くもまたしかり。
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)
これは、貨幣が足らないからである。質よりは数の問題だ。寛永このかた、文物の進歩や社会の推移は著しい。にも関わらず、貨幣はそのままになっている。——当然、改鋳かいちゅうして、質をえ、数を
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はるかみなみあたたかなうみの、ひともいかないところでありました。そこの海中かいちゅういわかげに、ふわふわとかんでいる海草かいそうに、おじいさんをしてしまったのです。一にちふわふわとうみうえかんでいます。
ものぐさじじいの来世 (新字新仮名) / 小川未明(著)
大江ノ匡衡まさひらは、と御尋ねあれば、鋭士数騎、介冑かいちゅうこうむり、駿馬しゅんめむちって、粟津の浜を過ぐるにも似て、其ほこさき森然しんぜんとして当るものも無く見ゆ、と申す。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
子どもらはいつも野に出て、茅花つばなをたべ、いたどりをたべ、すいばをかじった。土のついたさつまをなまで食べた。みんな回虫かいちゅうがいるらしく、顔色がわるかった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)