“おひつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
飯櫃57.1%
御櫃21.4%
追着14.3%
追付7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
素足に藁草履をバタ/\さして、芋の蔓のやうに曲りくねつた細い野路を、妻が被つた手拭もらずに、風呂敷に包んだ飯櫃おひつを提げて急いで來た。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
もとのペンが無言の業をさせられた口惜しまぎれに折を見て元利共取返そうと云う勢でくるからたまらない。一週間無理に断食をした先生が八日目に御櫃おひつを抱えて奮戦するの慨がある。
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
うへながら、これあし踏懸ふみかけたとき以前いぜん薬売くすりうりがすた/\つて追着おひついたが。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あゝ此樣こんことつたら何故なぜ倫敦ロンドンへん流行歌はやりうた一節ひとふしぐらいはおぼえてかなかつたらうとくやんだが追付おひつかない、あまりの殘念くやしさに春枝夫人はるえふじんかほると、夫人ふじんいま嘲罵あざけりみゝにして多少たせうこゝろげきしたと