“おかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悪寒75.2%
悪感18.8%
御燗2.0%
寒感1.0%
御棺1.0%
悪汗1.0%
阿母1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女には悪寒おかんがしたようだった、「あなたはわたしの服について少しだって世話なんかやくべきではないんですよ。いいですか?」
(新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
名状しがたい悪感おかんが、全身を伝わり、手足がわなわなと震えた。彼は、知らずに毒を含んだ人のように、口中のつばを吐き出したかった。
第二の接吻 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「さあ、御燗おかんがつきやした」
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
剣戟けんげきのひびきは、一種耳底をつらぬいて背骨を走る鋭烈な寒感おかんを帯びている。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
たとへば河内かはちにある聖徳太子しようとくたいし御墓おはかには、太子たいし母后ぼこうと、太子たいしきさき三人さんにん御棺おかんれてあるとのことです。またなかには死者ししや石棺せきかんでなく木棺もくかんにいれてはうむつた石室せきしつおほくあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
あらけなくかきあくれば、綾子は顔をあかめつつ、悪汗おかん津々しんしん腋下えきかきて、あれよあれよともだえたまう。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あんたの阿母おかんの來やはつた時は、えらいこツちやツた。七でなア。……今でも納戸なんどにおまツしやろ、あの箪笥や長持は皆阿母おかんが持つて來やはつたんや。あの長押なげしに掛けたある薙刀なぎなたも。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)