“わるあせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悪汗80.0%
惡汗20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浮舟さんが燗部屋かんべやさがっていて、七日なぬかばかり腰が立たねえでさ、夏のこッた、湯へへえっちゃあ不可いけねえと固く留められていたのを、悪汗わるあせひどいといって
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たなそこにも、額にも、悪汗わるあせ一ツいたことのない、黒子ほくろも擦傷のあともない、玉のごとき身を投じて、これが歌枕の一室に、蝶吉とふすまを同じゅうする時は、さばかり愛憐の情は燃えながら
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
霜月しもつき末頃すゑごろである。一晩ひとばん陽氣違やうきちがひの生暖なまぬるかぜいて、むつとくもして、火鉢ひばちそばだと半纏はんてんぎたいまでに、惡汗わるあせにじむやうな、その暮方くれがただつた。
夜釣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)