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悪汗
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わるあせ
ふりがな文庫
“
悪汗
(
わるあせ
)” の例文
旧字:
惡汗
霜月
(
しもつき
)
の末頃である。一晩、陽気違ひの生暖い風が吹いて、むつと雲が蒸して、火鉢の
傍
(
そば
)
だと
半纏
(
はんてん
)
は脱ぎたいまでに、
悪汗
(
わるあせ
)
が
浸
(
にじ
)
むやうな、其暮方だつた。
夜釣
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ビッショリと背すじを濡らす
悪汗
(
わるあせ
)
をぬぐいながら、さすがの顎十郎も顔色をかえて
顎十郎捕物帳:10 野伏大名
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
浮舟さんが
燗部屋
(
かんべや
)
に
下
(
さが
)
っていて、
七日
(
なぬか
)
ばかり腰が立たねえでさ、夏のこッた、湯へ
入
(
へえ
)
っちゃあ
不可
(
いけね
)
えと固く留められていたのを、
悪汗
(
わるあせ
)
が
酷
(
ひど
)
いといって
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
掌
(
たなそこ
)
にも、額にも、
悪汗
(
わるあせ
)
一ツ
掻
(
か
)
いたことのない、
黒子
(
ほくろ
)
も擦傷の
痕
(
あと
)
もない、玉のごとき身を投じて、これが歌枕の一室に、蝶吉と
衾
(
ふすま
)
を同じゅうする時は、さばかり愛憐の情は燃えながら
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
悪
常用漢字
小3
部首:⼼
11画
汗
常用漢字
中学
部首:⽔
6画
“悪”で始まる語句
悪
悪戯
悪口
悪寒
悪魔
悪辣
悪漢
悪罵
悪戯者
悪業