ねむい
夜ふけ。十三になる子守り娘のワーリカが、赤んぼの臥ている揺りかごを揺すぶりながら、やっと聞こえるほどの声で、つぶやいている。—— ねんねんようおころりよ、 唄をうたってあげましょう。…… 聖像の前に、みどり色の燈明がともっている。部屋の隅か …