驀直まつしぐら)” の例文
此時このとき車中しやちうのこしていた猛犬稻妻まうけんいなづまきふ吼立ほえたてるので、かしらめぐらすと、いましも爐裂彈ばくれつだん逃出にげだしたる獅子しゝ一群いちぐんが、今度こんど非常ひじやういきほひで、彼方かなたもりから驀直まつしぐら襲撃しふげきしてたのである。
うばすきもなく裏口うらぐちより驀直まつしぐら迯出にげいだ行衞ゆくゑも知れずなりにけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
傍目もふらずに、驀直まつしぐらに進むより外仕方がない
スケツチ (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
たちまる! 東雲しのゝめの、はるか/\の海上かいじやうより、水煙すいゑんげ、怒濤どとうつて、驀直まつしぐら一艘いつそう長艇ちやうていあり、やゝちかづいてると、その艇尾ていびには、曉風げふふうひるがへ帝國軍艦旗ていこくぐんかんき! るより