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首枷
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くびかせ
ふりがな文庫
“
首枷
(
くびかせ
)” の例文
平陽
(
へいよう
)
の
令
(
れい
)
を勤めていた
朱鑠
(
しゅれき
)
という人は、その性質甚だ残忍で、罪人を苦しめるために特に厚い
首枷
(
くびかせ
)
や太い棒を作らせたという位である。
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
李万
(
りまん
)
も
張千
(
ちょうせん
)
も仰天して、宋江の
首枷
(
くびかせ
)
などは手にかかえ、窓を破ってころげ出した。あとはしばらく無我夢中といっていい三つの影。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
グレ さうよなァ、
頸根
(
くびね
)
ッ
子
(
こ
)
は、
成
(
な
)
ろうなら、
頸輪
(
コラー
)
(
首枷
(
くびかせ
)
)から
引
(
ひ
)
ッこ
拔
(
ぬ
)
いてゐるがよいてや。(罪人にはならぬがよいてや)。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
首枷
(
くびかせ
)
、赤い上衣、足の鎖、疲労、監房、組み立て寝台、その他覚えのあるあらゆる恐ろしいもの! しかもこの年になって
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
この場合わが身一つの外に、
三界
(
さんがい
)
の
首枷
(
くびかせ
)
というもののないことは、誠にこの上もない幸福だと思わなければならない。
西瓜
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
ようやく苦難の
首枷
(
くびかせ
)
をはずすことが許される瞬間ほど、彼はおのれの生活の
嫌悪
(
けんお
)
と絶望とに、孤独の感情に、ひどく圧倒されることはかつてなかった。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
その貴婦人はやはり前に見たごとく三尺四方の厚い
首枷
(
くびかせ
)
を
箝
(
は
)
められて居る。その首枷が
柔弱
(
かよわ
)
い貴婦人の肩を押え付けていかにも苦しそうに見えて居る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
かれらはうけたまわって立ち去ったが、やがて喬生と麗卿と金蓮の三人に
手枷
(
てかせ
)
首枷
(
くびかせ
)
をかけて引っ立てて来た。
世界怪談名作集:18 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
瞿佑
(著)
子と云う
首枷
(
くびかせ
)
を担ってなるものか、そんな料簡を起すと云うのは腑甲斐ないにも程があると、自分で自分の心を耻じしめて、それから申しますようは、よくもお詠みになりました
三人法師
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
また彼らの好きな袖の下をたんまり握らせ、そのあいだ
囚人
(
めしゅうど
)
の雷横を、そっと裏の雑木林へつれて行き、
手鎖
(
てぐさり
)
を解き
首枷
(
くびかせ
)
を
外
(
はず
)
してやった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは長いじょうぶな鎖で、二ピエおきに他の短い鎖がついていて、その先端に四角な
首枷
(
くびかせ
)
が取りつけてある。
死刑囚最後の日
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
その苦しい中でこの
首枷
(
くびかせ
)
を掛けられてそうして道端の石の上に晒されて居るという。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
やがて喬生と麗卿と金蓮の三人に
手枷
(
てかせ
)
首枷
(
くびかせ
)
をかけて引っ立てて来て、さらに道人の指図にしたがい、
鞭
(
むち
)
や
笞
(
しもと
)
でさんざんに打ちつづけたので、三人は惣身に血をながして苦しみ叫びました。
中国怪奇小説集:14 剪灯新話(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「たしかに、その
首枷
(
くびかせ
)
野郎と
端公
(
たんこう
)
の三人づれは、こっちの方角へ逃げたと
途々
(
みちみち
)
聞いたんだ、兄貴にも知らせて、取ッ捕まえずにおくものか」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一方ではもっとも目の利く連中が、背の低いでっぷりした老人である監視長の見る前で、鉄の
首枷
(
くびかせ
)
を一つ一つ検査し、つぎにそれを火花の出るほど敷石の上にたたきつけてためした。
死刑囚最後の日
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
背を打たせること二十
杖
(
じょう
)
の後、
首枷
(
くびかせ
)
手枷
(
てかせ
)
をかけて獄屋につながせ、明日かれを殺すことにしていると、その夜のうちに劉は消えるように逃げ去って、誰もそのゆくえを知ることが出来ませんでした。
中国怪奇小説集:09 稽神録(宋)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「なんの、こんな老いぼれ一匹、犬を斬るも同じことだ。いずれ孫策が成敗する。きょうは
首枷
(
くびかせ
)
をかけて獄に下しておけ」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
主君の命令に、
典獄頭
(
てんごくのかみ
)
は、顔色を変えたが、やがて獄中からひき出した道士を見ると、
首枷
(
くびかせ
)
がかけてない。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「——
首枷
(
くびかせ
)
をかけて獄中にほうりこんでおけ。凱旋ののちきっと罪を正すであろう」
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、その
首枷
(
くびかせ
)
を解いて与えた。
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
首
常用漢字
小2
部首:⾸
9画
枷
漢検1級
部首:⽊
9画
“首”で始まる語句
首
首肯
首尾
首級
首途
首領
首垂
首魁
首筋
首縊