面々めんめん)” の例文
それは一同の希望きぼうで、ゆうべも月ノ宮の垢離堂こりどうで、血気けっき面々めんめんがみな口をそろえていうには、自分たちも闘士として出場しゅつじょう
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また国邑こくゆうにて文武の引立ひきたてといえば、藩士の面々めんめん書籍しょじゃく拝借はいしゃく、馬も鉄砲も拝借なり。借用の品を用いて無月謝の教師にく、これまた大なる便利なり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
主君から一伍一什いちぶしじゅうを聞いた高大之進こうだいのしん大垣おおがき郎右衛門ろうえもん寺門一馬てらかどかずま駒井甚こまいじんろう喜田川頼母きたがわたのも面々めんめん、口々に
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
冷光院殿れいこういんでん御尊讐ごそんしゅう吉良上野介殿きらこうづけのすけどの討取るべき志これあるさむらいども申合せそうろうところ、この節におよび大臆病者ども変心こころをかえ退散つかまつり候者えらみ捨て、ただ今申合せ必死相極め候面々めんめん
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
雀部淡路ささべあわじ白江備後しらえびんご熊谷大膳くまがえだいぜん粟野杢あわのもく日比野下野ひびのしもつけ山口少雲やまぐちしょううん丸毛不心まるもふしん隆西入道りゅうさいにゅうどう山本主殿やまもととのも、山田三十郎、不破ふわ万作の面々めんめんで、かくいうそれがしは紹巴法橋じょうはほっきょうである。
若いに似合わず大胆な言いぶりでしたから、面々めんめんは感心もし、危なくも思い
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
逸早いちはやく、駈けつけて、岡崎の諸門をかためていた譜代ふだいの者に迎えられると、それらの多年手塩にかけて来た面々めんめんの顔が、いつもより数倍も、たのもしく見えた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つづく玄心斎、その他四、五の面々めんめん
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「やよ、面々めんめん、戦いの勝ちは電光石火でんこうせっかじゃ、いまこそ、この武田伊那丸たけだいなまるに、そちたちのいのちをくれよ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伊那丸方いなまるがた面々めんめんは、馬には飼糧かいば、身には腹巻をひきしめて、あまたけの陣々に鳴りをしずめた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)