雌鳥めんどり)” の例文
雌鳥めんどりを前にあらゆる工夫と努力を傾け尽して、求愛のおどりを踊り続ける雄鳥おんどりのように真に精根を傾け尽して、精根限り喋って居たのです。
其處そこには山椿やまつばき花片はなびらが、のあたり水中すゐちういはいはび、胸毛むなげ黄色きいろ鶺鴒せきれい雌鳥めんどりふくみこぼした口紅くちべにのやうにく。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
吾々が眼色を変えているのとは違って、蜂須賀家になんらのかかわりもない雌鳥めんどりなどを、血眼で、追い廻しているたわけ者があるものか、行ってはならん!
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なるほど、日数ひかずがたつにつれて、雌鳥めんどり毎日まいにちたまごみはじめました。一にちとてやすみなくんだのであります。金持かねもちは、毎日まいにち新鮮しんせんたまごべられるのでよろこびました。
金持ちと鶏 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「はい、貴方のしてゐらつしやる通りにりますわ。」と夫人は急に雌鳥めんどりのやうに鼻息を荒くした。
何ぞと見るに雉子きじ雌鳥めんどりなれば、あわれ狩する時ならばといいつつそのままやみしが、大路を去る幾何いくばくもあらぬところに雉子などの遊べるをもておもえば、土地ところのさまも測り知るべきなり。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
雌鳥めんどりを追つかけて一直線にけてゆく
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
つま雉子きじ雌鳥めんどり
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
雉子きじ雌鳥めんどり
おさんだいしよさま (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
府中の宿よ、人になさけを掛川の宿よ。雉子きじ雌鳥めんどり
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)