トップ
>
陰火
>
いんくわ
ふりがな文庫
“
陰火
(
いんくわ
)” の例文
此地火一に
陰火
(
いんくわ
)
といふ。かの
如法寺村
(
によほふじむら
)
の陰火も
微風
(
すこしのかぜ
)
の
気
(
き
)
いづるに
発燭
(
つけぎ
)
の火をかざせば
風気
(
ふうき
)
手
(
て
)
に
応
(
おう
)
じて
燃
(
もゆ
)
る、
陽火
(
やうくわ
)
を
得
(
え
)
ざれば
燃
(
もえ
)
ず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
時に
峯
(
みね
)
谷
(
たに
)
ゆすり動きて、風
叢林
(
はやし
)
を
僵
(
たふ
)
すがごとく、
沙石
(
まさご
)
を
空
(
そら
)
に
巻上
(
まきあ
)
ぐる。見る見る
一二七
一段の
陰火
(
いんくわ
)
、君が
膝
(
ひざ
)
の
下
(
もと
)
より
燃上
(
もえあが
)
りて、山も谷も昼のごとくあきらかなり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
此地火一に
陰火
(
いんくわ
)
といふ。かの
如法寺村
(
によほふじむら
)
の陰火も
微風
(
すこしのかぜ
)
の
気
(
き
)
いづるに
発燭
(
つけぎ
)
の火をかざせば
風気
(
ふうき
)
手
(
て
)
に
応
(
おう
)
じて
燃
(
もゆ
)
る、
陽火
(
やうくわ
)
を
得
(
え
)
ざれば
燃
(
もえ
)
ず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
水中
(
すゐちゆう
)
より
青
(
あを
)
き火
閃々
(
ひら/\
)
ともえあがりければ、こは
亡者
(
まうじや
)
の
陰火
(
いんくわ
)
ならんと目を
閉
(
とぢ
)
てかねうちならし、しばらく念仏して目をひらきしに、橋の上二
間
(
けん
)
ばかり
隔
(
へだて
)
て
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
火脉
(
くわみやく
)
の
気息
(
いき
)
に
人間
(
にんげん
)
日用
(
にちよう
)
の
陽火
(
ほんのひ
)
を
加
(
くはふ
)
ればもえて
焔
(
ほのほ
)
をなす、これを
陰火
(
いんくわ
)
といひ
寒火
(
かんくわ
)
といふ。寒火を
引
(
ひく
)
に
筧
(
かけひ
)
の
筒
(
つゝ
)
の
焦
(
こげ
)
ざるは、火脉の気いまだ陽火をうけて火とならざる
気息
(
いき
)
ばかりなるゆゑ也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
此ほとり用水に
乏
(
とぼ
)
しき所にては、
旱
(
ひでり
)
のをりは山に
就
(
つい
)
て井を
横
(
よこ
)
に
掘
(
ほり
)
て水を
得
(
う
)
る㕝あり、ある時井を掘て横にいたりし時
穴
(
あな
)
の
闇
(
くら
)
きをてらすために
炬
(
たいまつ
)
を用ひけるに、
陽火
(
やうくわ
)
を
得
(
え
)
て
陰火
(
いんくわ
)
忽
(
たちま
)
ち
然
(
もえ
)
あがり
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
“陰火”の意味
《名詞》
幽霊などが出る際、燐などが燃えてできるとされる火。鬼火。
(出典:Wiktionary)
陰
常用漢字
中学
部首:⾩
11画
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
“陰火”で始まる語句
陰火之立昇依而