えん)” の例文
祖父以来の駿すんえんさんの三ヵ国を他人に取られて、ただ一個の鞠をいだき、得意がっておるあの容子ようすは……さてさて、見るもなかなか不愍ふびんであった
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ワッハッハ、矢をはなちてまずえんさだむ、これすなわち事の初めなり。どうだ、驚いたか」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そう駿すんえんのうの間に流行し、昨年中は西は京阪より山陽、南海、西国まで蔓延まんえんし、東はぼうそうじょうしんの諸州にも伝播でんぱし、当年に至りてはおう州に漸入するを見る。
妖怪玄談 (新字新仮名) / 井上円了(著)
太閤が、兵をもって、家康をいるなら、家康も、さんえん駿すんしん四州の兵をもって、動くまい。再び、一戦とあれば、それもよし。家康の用意は、こぶしの鷹が一飛びの間ぞ。早々、帰れ。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
駿すんえんの二国を分け取りに」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)