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這般
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しやはん
ふりがな文庫
“
這般
(
しやはん
)” の例文
つまり全く彼の文学上の観念の曖昧さを彼自身それに就いて疑はしいものがないといふことで支へてきた
這般
(
しやはん
)
の奥義を物語つてゐる。
教祖の文学:――小林秀雄論――
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
苟も
這般
(
しやはん
)
の陋劣なる、無気力なる、非愛国的なる主義を全国に唱導伝播するに至つては、断じて黙視すべきにあらず。
警戒すべき日本
(新字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
若し
這般
(
しやはん
)
の和訳艶情小説を一読過せんと欲するものは、
請
(
こ
)
ふ、当代の
照魔鏡
(
せうまきやう
)
たる検閲官諸氏の門を叩いて
恭
(
うやうや
)
しくその蔵する所の発売禁止本を借用せよ。(二月十二日)
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし書を著すものは
故
(
ことさら
)
に審美学者の所謂無秩序中の秩序を求め、
参差
(
さんし
)
錯落の趣を成して置きながら、
這般
(
しやはん
)
の語を以て人を欺くのである。
惟
(
たゞ
)
清川の此八字は実録である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
あゝ大人物と丸木小屋
乎
(
か
)
! 偉人と貧困の親善なる何ぞそれ
斯
(
か
)
くの如きや。
這般
(
しやはん
)
の実例をつまびらかに叙せんとせば、我は実にこの『閑天地』を百千回するも
猶且
(
なほか
)
つ足らざる者あらむ。(未完)
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
暗示は
即
(
すなは
)
ちこれ幻想に
非
(
あ
)
らずや。
這般
(
しやはん
)
幽玄の運用を象徴と名づく。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
私は然し
這般
(
しやはん
)
のうちに、速力を主とした文字改革といふことの文化問題としての重大さを痛感させられた気もした。
文字と速力と文学
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
崑崙外史
(
こんろんぐわいし
)
の題詞に、「
董狐豈独人倫鑒
(
とうこあにひとりじんりんのかんならんや
)
」と云へる、
亦
(
また
)
這般
(
しやはん
)
の消息を洩らせるものに非ずして何ぞや。
西班牙
(
スペイン
)
にゴヤの Los Caprichos あり。支那に
留仙
(
りうせん
)
の
聊斎志異
(
れうさいしい
)
あり。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
一度其
赫灼
(
かくしやく
)
たる霊光の人の胸中に宿るや
嬋妍
(
せんけん
)
たる
柳眉玉頬
(
りうびぎよくけふ
)
の佳人をして、猶
且
(
か
)
つ
這般
(
しやはん
)
天馬空を行くの壮事あらしむる也。
夫
(
そ
)
れ信念は霊界の巨樹也。地上の風に其一葉をだもふるひ落さるゝ事なし。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
庄吉は近代作家の鬼の目、即物性、現実的な眼識があるから、もとより
這般
(
しやはん
)
の真相は感じもし、知つてもゐた。
オモチャ箱
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
ユウゴオ
咈吁
(
ふつく
)
として答ふらく「天才なり」と。バロツシユその答にや
憤
(
いきどほ
)
りけん
傍人
(
ばうじん
)
に
囁
(
ささや
)
いて云ひけるは、「このユウゴオ氏も聞きしに
勝
(
まさ
)
る狂人なり」と。
仏蘭西
(
フランス
)
の
台閣
(
だいかく
)
亦
(
また
)
這般
(
しやはん
)
の俗漢なきにあらず。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
信助夫人が
摺子木棒
(
アタリボー
)
をふりかぶつて、どこだか分らず振り下したのが、どこだか分らず命中したのである。
這般
(
しやはん
)
の立廻りの実況に就ては、他に目撃者がゐなかつたから、これ以上のことは分らない。
朴水の婚礼
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
“這般”の意味
《名詞》
這般(しゃはん)
これら。
この度。今回。
(出典:Wiktionary)
這
漢検準1級
部首:⾡
11画
般
常用漢字
中学
部首:⾈
10画
“這”で始まる語句
這入
這
這々
這奴
這出
這上
這麽
這込
這個
這裏